「コープランド・オン・ミュージック」を読む

Doubleday & Company社の「コープランド・オン・ミュージック」を、原文と日本語訳の両方を見てゆきます。

「マルサリス・オン・ミュージック」を読む 第8回

第8回:第2章  聴きどころを逃さずに:形式について 

 

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コーラスフォーマット 

 

音楽の形式を聴き取るポイントを、この章では学んでいるよ。で、この章の初めの処で、ジャズでは演奏の中身がコロコロ変わり続ける、と言ったよね。つまり、色々なことをどんどん繰り広げていくってことなんだ。ジャズミュージシャン達のこのやり方を、コーラスフォーマットと言う。「コーラス」って聞くと、「歌う人の集団」とすぐに考えてしまうよね。「コーラス」とは、曲の一区切りの単位でもある。「アイ・ガット・リズム」の一つのコーラスは32小節だ。 

(語句と文法:数字は行数) 

1.Remember, we're learning how to hear form忘れないで、私達は形式の聞き方を学んでいる:疑問詞+不定詞(how to)  

 

音楽で、コーラスの機能は、高層ビルの中で各階が果たす機能と同じだ。要は、楽曲もビルも、作り方は同じ、ということ。各階とも同じ広さで、上へ上へと積み重ねてゆき、一階、二階、三階・・・といった具合に、完成するまで重ねてゆくわけだ。仕上げに、てっぺんに尖ったオブジェをつけたり、あるいは、マンハッタンにある(訳注:あった)ツインタワーみたいに、平らにしてもいい。コーラス一つは32小節。一つのコーラスの後に同じ長さのコーラスが続き、それが繰り返されて楽曲がひとつ出来上がるわけだ。キリのいいところまでコーラスを付け足してゆく、ということ。 

(語句と文法:数字は行数) 

11.The chorus functions the same way in music that the floor functions in a skyscraperコーラスは階が高層ビルの中で機能するのと同じように音楽の中で機能する:関係詞(that) 21.The musicians stack choruses until they are ready to stopミュージシャン達は終わる準備ができるまでずっとコーラスを付け足す:until・~までずっと/by・~までには(until they) 不定詞(to stop) 

 

ちょっと想像してみてくれ。高層ビルがあって、壁を取り外したら、中の構造がわかる、みたいな。各階とも中は同じ広さだよね。でも各階の間仕切りは、目的に合わせて様々だ。例えば五階に降りてみたら法律の本がずらりと並んでいたら、「あ、法律事務所だ」と分かるだろう。四階には美容室があって、レトロな櫛やドライヤー、髪にカーラーをつけた客達、顔に付いたシャンプーを拭き取るタオルがあったりね。他の階でも、そこに在る物を見て、郵便局だ、スポーツ用品店だ、医者の事務所だ、とわかるだろう。高層ビルは、この様に機能する。どこの階にしても、降りてみて、そこで行われていることや置いてある物を見れば、その空間が何のためのものか、それがわかるように、各階とも間仕切りされて構成されている。 

(語句と文法:数字は行数) 

23.Suppose you had a skyscraper you could take apart to see how it was constructedどの様に建築されているか見るために取り外しができる高層ビルを持っていると想像してください:仮定法(you had you could) 関係詞・省略(skyscraper you could) 不定詞(to see) 疑問詞節(how it) 24.If you took one side of the skyscraper off, you'd see that there is the same amount of space on each floorもしその高層ビルの一つの側を取り外せば各階に同じ広さのスペースを見るだろう:仮定法(If you took you'd) 27.If you get off on the fifth floor and see a lot of law books lying around, you know you're in a lawyer's officeもし五階で降りて法律の本が周りにたくさん並んでいるのを見たら君は自分が法律事務所にいると知るだろう:知覚動詞+O+現在分詞(see books lying) [p.78,5]That's how the skyscraper worksそれがその高層ビルが機能する方法だ:関係詞(how) 6.The floors are divided and organized so that when you get off on a particular floor, the activities and other things you see tell you what takes place in that space各階とも間仕切りされて機能を与えられているので君がある階で降りれば君が目にする行為やそのほかの物事がその空間で何が起きているかを君に教えてくれる:~するよう…する(so that) 関係詞・省略(other things [that] you see) 関係詞(what takes) 

 

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ジャズミュージシャン達がアレンジ作品をコーラスフォーマットで演奏する時は、いくつコーラスを演奏するか、そして、それぞれの内容も決めなければならない。アンサンブルコーラス(全体合奏)、ソロコーラス(リード楽器が一つと他は伴奏)、分割するコーラス(例:前半はピアノソロで後半は金管セクションのソリ)と、こんな具合に。 

(語句と文法:数字は行数) 

11.When a group of jazz musicians play an arranged piece of music in chorus format, they have to decide how many choruses they will playジャズミュージシャンの集団がコーラスフォーマットでアレンジされた音楽作品を演奏する時は彼らは自分達がいくつコーラスを演奏するか決めなければならない:疑問詞節(how many) 20.and which choruses will be divided up, say half to a piano solo and half to the brass sectionそしてどのコーラスを分割するか、例えば半分はピアノソロで半分は金管セクションとか:疑問詞節(which will)  

 

コーラスを九回設定する場合だと、例えば、二回目はサックスコーラス(CD42曲目)、四回目はアンサンブルコーラス、とかね(CD43曲目)。実際この構成になっている曲がある。デューク・エリントンの「コットン・テール」だ。「アイ・ガット・リズム」と形式は同じ。「コットン・テール」を聴く時は、まずAABA形式に注目。この時、特にB(ブリッジ)を逃さずにね。そしてもう一つ注目するのは、コーラスフォーマットだ(CD44曲目)。 

(語句と文法:数字は行数) 

26.Duke Ellington's composition entitled “Cotton Tail” structures the chorus in exactly this wayデューク・エリントンの「コットン・テール」と題名の付いた作品はまさにこの方法でコーラスを構成している:過去分詞(entitled) 

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変奏曲(主題と変奏) 

 

素晴らしい美術作品を遺したパブロ・ピカソ。雄牛を描いた作品があるが、絵一つではなく、雄牛の形に色々手を加え、伸ばしてみたり、描き足してみたり、最小限「雄牛」と分かる処までそぎ落としていったりしたんだ。最初の雄牛が元々の形、そして残りの他の絵は、元の形のヴァリエーション。絵毎に何かしら変化が成されているけれど、基本的な形は元のままだ。音楽ではこれを「変奏曲」という。帽子の形を変えずに、外側をアレンジしてみるようなものだ。 

(語句と文法:数字は行数) 

3.He played with the form of the bull, stretching it, adding to it, and cutting it down to its essentials彼は伸ばしたりそれに付け加えをしたりそれを必要最小限にまでそぎ落としたりして弄んだ:分詞構文(stretching adding cutting) 9.It's like changing the outer appearance of a hat without changing the hat's shapeそれは帽子の形を変えずに外見を変化させるようなものだ:動名詞(changing) 分詞構文(without changing)  

 

例えば、アメリカの学校では、どこでも「アメリカ」という賛歌を習うだろうけれど、この 

主題なんかは変奏曲に使えるよね。この主題に、あれやこれやと手を加えて、華やかに飾りつけをしてしまおう、というわけだ。フルート、ピッコロには、音変えのキーが沢山ついているから、全部使って、くすぐるようなフレーズや、複雑な、高い音を使うフレーズなんかを吹かせるんだ。それは、飾りのついた帽子みたいに、高らかな音でカラフルな躍動感がいっぱいだ(CD45曲目)。 

(語句と文法:数字は行数) 

12.For example, a theme we've probably all learned in school, “My Country 'Tis of Thee,” can become the basis for a whole set of variations例えばおそらく私達皆が学校で習う「アメリカ」という主題は変奏曲一曲作るベースになりうる:関係詞・省略/現在完了(a theme [that] we've) 15.We could give it some fancy, flowery embroidery by having the flutes and the piccolos tickling on their instruments with all those keys, playing fancy high notes, and it would be the way an embroidered hat looks with a lot of activity up high and colorful私達はフルートとピッコロに音変えキーを全て使って手の込んだ高い音符を弾くことでくすぐらせることでそれに手の込んだ花の様な飾りをつけることが出来るかもしれない。そしてそれは高い音や色彩豊かな動きを沢山使うことで飾りのついた帽子のようになるかもしれない:仮定法(We could it would) 使役動詞+O+現在分詞(having the flutes and piccolos tickling) 関係詞・省略(the way [that] an embroidered) 

 

それとも、全く異なる色を二色使って、色がぶつかるような帽子なんかも、アリだよね。曲の演奏では、主題を、異なる調で同時に、ほんの少しリズムを変えて鳴らすんだ(CD46曲目)。 

(語句と文法:数字は行数) 

21.Or we can make it a dissonant hat with two different colorsあるいは私達は二つの異なる色を使って不調和な帽子を作ることもできる:make+O+C(make it a dissonant) 

 

次に、この二つのヴァージョンを、つぶして、一緒くたに混ぜ合わせて、少しひねって、全く別の表情を作ってみよう(CD47曲目)。 

 

あるいは、基本リズムを変えて、カスタネットなんか足してしまって、闘牛士っぽくしてもいいかも(CD48曲目) 

 

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といったものを、既にやってくれた人がいる。アメリカの作曲家、チャールズ・アイヴスだ。アイヴスが作曲し、のちにウイリアムシューマン管弦楽用に編曲した、「『アメリカ』の主題による変奏曲」という作品だ。様々なサウンドや雰囲気、そして他にも色々な世界観を味わうことが出来る。管弦楽に編曲する、つまり、オーケストレーションとは、主題だとか、伴奏だとか、飾りつけだとか、そういった役割分担を、オーケストラの各楽器に割り振ることだ。例えるなら、野球チームのコーチをして、誰を、どのポジションで、試合中どのタイミングで使うかを決めるようなもの。作曲家は多くの場合、まず曲を作り、次にオーケストレーションをかける。同時進行でやることもある。チャールズ・アイヴスは「『アメリカ』の主題による変奏曲」をオルガン用に作曲した。ウイリアムシューマンはこれを聞いて、インスピレーションを受け、管弦楽用に編曲したんだ(CD49曲目)。 

(語句と文法:数字は行数) 

1.An American composer named Charles Ives has already done this for usチャールズ・アイヴスと名付けられたあるアメリカの作曲はすでにこれを私達のためにしてしまっている:過去分詞(named) 現在完了(has done) 2.His Variations on “America”, orchestrated by William Schuman, takes us through all these different sounds and feelings, and a few more besides彼の「『アメリカ』の主題による変奏曲」はウイリアムシューマンによって管弦楽用に編曲されているが私達をこれらすべての異なるサウンドと感覚とそのほか様々な様子の中を連れてゆく:過去分詞・非制限用法(Variations on America, orchestrated) 6.It's like coaching a baseball team, deciding who plays which position at which point in the gameそれは野球チームをコーチして誰をどこのポジションで試合中のどの時点で使うかを決定するようなものだ:動名詞(coaching) 分詞構文/疑問詞節(deciding who which)   

 

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チャールズ・アイヴス 

 

チャールズ・アイヴスは、コネティカット州ダンバリー生まれ。1874年10月20日、時のアメリカ大統領はユリセス・シンプソン・グラントでした。チャールズの父は、南北戦争中、軍楽隊の隊長を務めた人でした。息子であるチャールズには、自分が身に付けた音楽(J.S.バッハや祖国アメリカ独自の歌曲、行進曲、賛歌)だけでなく、自分で曲を作る時の姿勢として、何事も実験してみる、と言う考え方を教えてみました。しかし、この考え方が、若きチャールズを苦しめることになります。チャールズが音楽を学んだエール大学、ここの教授達は、非常に保守的でした。また大学としては、大衆が求める「聞き心地のよい音楽」ではなく、チャールズが求めるような音楽を作曲したのでは、それで食べてゆくことはできない、という教育方針でした。チャールズは職業としてはニューヨークで保険会社に入り、そこで出世し、自身と家族の生活を支えてゆきます。ビジネスパーソンとして高い評価を受け、暮らしも裕福になりました。作曲の方は、仕事が終わった平日の夜と、週末の休みに取り組みました。 

(語句と文法:数字は行数) 

4.His father had been a bandmaster in the Civil War, and he taught his son not only the basics of his own music (J. S. Bach and American popular songs, marches, and hymns)  but also an experimental attitude to musical composition in general彼の父は南北戦争中軍楽隊長をしていた人でそして彼は彼の息子に彼自身の音楽の基礎(J. S.バッハやアメリカの歌謡曲や行進曲や賛歌)だけでなく作曲全般に対する実験的な姿勢を教えた:過去完了(had been) not only A but also B(not only the basic but also an experimental) 11.It also taught him that he would never be able to earn a living composing the music that he wanted to compose instead of the pretty things most people wanted to hearそれはまた彼に大抵の人々が聞きたいと思った大衆受けするものでなく彼が作曲したい音楽を作曲しながら生計を立てることは絶対にできないだろうと教えた:分詞構文(composing) 関係詞(that he wanted) 関係詞・省略(the pretty things [that] most people wanted)  

 

アイヴスの作品のほぼ全てが、1930年に仕事を退職するまで、未出版・未発表で、仕事を退職する頃までには作曲活動も止めてしまっていました(アイヴスは心臓を患っていて、それが進行してしまっていたため、晩年25年間の生活は活気のないものでした。彼は1954年5月19日、79歳でこの世を去ります)。しかし新しいアメリカの音楽家世代が、アイヴスの作品を、1930年代からそれ以降も、採り上げて演奏するようになります。この世代の音楽家達は、アイヴスを、ある種「アメリカ作曲界の父」として見なしました。その作品の上演数は、ますます増えてゆき、特に1976年の建国200年記念の年には、特に多くなりました。アイヴスの作品:交響曲四曲、その他管弦楽曲多数(含・ニューイングランドの三つの情景)、バイオリンソナタ四曲、弦楽四重奏曲二曲、ピアノソナタ二曲、数多くの合唱曲と約150曲の歌曲。 

(語句と文法:数字は行数) 

18.Ives had developed a bad heart condition, which slowed the last twenty-five years of his lifeアイヴスは心臓の状態の悪化を進行させてしまっていた、そしてそれは彼の人生の最後の25年間を活気のないものにした:過去完了(had developed) 関係詞・非制限用法(condition, which)  

 

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ブルースとコード(和音) 

 

さて、ここで20世紀のアメリカ音楽の最も基本的な形式、ブルースを詳しく見てゆこう。みんなブルース形式の音楽は、耳にしたことがあると思うよ。ただ、それがブルースだってことを知らずに聴いていたんじゃないかな。「アイ・ガット・リズム」と同じく、こちらも数えることが出来る。でも32小節ではなく、12小節数えればいい。 

(語句と文法:数字は行数) 

3.We've all heard the blues form but probably just didn't know it was the blues私達は皆ブルース形式を聞いたことがあるが単にそれがブルース形式とは知らなかった:現在完了(We've all heard) 

 

12というのは、ブルースには自然な数字だ。なにせ、一年は12か月、卵1ダースは12個、時計の文字盤には1から12の数字が書いてあって、足のサイズが12インチ、とか言うよね。ブルースは専用の物差しを使って測るんだ。ローマ数字はハーモニーを表す。で、ハーモニーと言うのは、三つ四つの音が、「せーの」で、一緒に鳴っている音のことを言うんだ。コード(和音)とも言うよね。ブルースにはコードは三つだけ出てくる。Ⅰのコード、Ⅳのコード、そしてⅤのコード。専用物差しでは、白、青、赤だ。どうして数字でコードを呼ぶか。その数字は、コード(和音)が出てくる曲の調(CメジャーとかGマイナーとか)を音階にした時に、何番目の音がベースになっているコード(和音)なのか、これを表している、というわけだ。音階と言えば、ドレミファソラシド。ドがⅠ、レがⅡ、ミがⅢ、ファがⅣ、ソがⅤ、みたいな感じだ。「ドの和音」とは、ドの音とそれに関係のある音で出来ていて、ドの音が根音、つまりベースになる。「レのコード(和音)」も、同じように考えればいい。 

(語句と文法:数字は行数) 

13.And harmonies are groups of notes sounding togetherそして和音とは一緒に響く複数の音の塊だ:現在分詞(sounding)  

 

12小節から成るブルースは、四小節毎、三つの部分に分けることが出来る。 

まずⅠのコード(和音)、次に四段上へ、ド→レ→ミ→ファ と行き、Ⅳのコード(和音) 

そして下へファ→ミ→レ→ドと行き、Ⅰのコード(和音)。更に上へド→レ→ミ→ファ→ソと行き、Ⅴのコード(和音)。 

最後に再び下へ ソ→ファ→ミ→レ→ドと行き、Ⅰのコード(和音) 

 

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さて、この四つのコード(和音)が、ブルース形式の三つの部分にどうハマるか、見てみよう。最初の部分は四小節在って、Ⅰのコード(和音)だけ。 

(語句と文法:数字は行数) 

5.Let's see how these chords fit into the three sections of the blues formこれらの三つの和音がブルース形式の三つの部分にどのようにハマるか見てみよう:疑問詞節(how) 

 

二つ目の部分は二つのコード(和音)。二小節ずつ、Ⅴのコード(ファ)とⅠのコード(ド)。 

三つ目の部分は四小節在って、三つのコード(和音)。Ⅴのコード(ソ)が、初めの一小節、次の小節はⅣのコード(ファ)、そして残りの二小節がⅠのコード(ド)。 

 

分かるかな。四小節から成る各部分。Ⅰのコード(和音)の前に、別のコード(和音)がくっつけられているだろう。最初の部分にはⅠのコード(和音)。二つ目の部分にはⅣ、そしてⅠのコード(和音)。三つ目の部分にはⅤ、Ⅳと続き、そしてⅠのコード(和音)。ブルースの、ベースになっている音を口ずさんでみるけど、その時、この三つの部分を一緒に並べてみるんだ。こうしてみると、ブルース形式のサウンドがどんなものか、理解できると思うよ(CD50~54曲目)。 

(語句と文法:数字は行数) 

16.If we sing the root notes of the blues and put all three of the sections together, then we will know what the blues form sounds likeもしブルースの根音を歌って三つの部分全てをつなげて並べたら私達はブルース形式がどのような音がするか知るだろう:疑問詞節 

(how) 

 

憶えているかな、前にも言ったけれど、コーラスと言うのは、高層ビルの中の各階が積み重なっているようになっている。コーラスのエンドから次のコーラスの頭へと進んでゆく様子は、エレベーターに乗って次々とフロアを通過してゆくみたいだね。六階、七階、八階、九階、といった具合に。それぞれのコーラスには名前が付けられて、演奏内容がそれでわかる。 

(語句と文法:数字は行数) 

22.We pass from the end of one to the beginning of another as if we were riding up in an elevator, floor after floor.私達はある一つの終わりから別の始まりへ通過するがそれはまるでエレベーターに乗ってフロアからフロアへと行っているようだ:仮定法・反実仮想(as if we were) 

 

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ソロコーラスとアンサンブルコーラスのことは、もうやったから、あと二つ見てみよう。まず「コールアンドレスポンス」。そのまんま、呼びかけと応え、だ。ある楽器が呼びかけると、別の楽器が応える。一対一だけでなく、三対三とか五対五みたいに、グループ毎の場合もある。例えば、ピアノとドラムスがリズムを発信して、ベースが応える、とかね。(CD55曲目)それから「リフ」。これは12小節ひと区切りの間中、同じことを何度も繰り返すだけのコーラス、ということだ(CD56曲目)。 

(語句と文法:数字は行数) 

1.We've already discussed the solo chorus and the ensemble chorus私達は既にソロコーラスとアンサンブルコーラスのことは論じてしまったところだ:現在完了(We've discussed) 4.A call-and-response chorus is exactly what it sounds likeコールアンドレスポンスのコーラスは、まさにそれがそのように聞こえるものだ:関係詞(what) 13.A riff is just the same thing repeated over and over again through the twelve barsリフトは単に12小節間を通じて同じことが何度も繰り返されることだ:分詞構文(repeated) 

 

デューク・エリントン作曲の「ハッピー・ゴー・ラッキー・ローカル」に出てくるサックスのリフは、12小節のブルース形式の古典的なものだ。ちなみにこの曲、コールアンドレスポンスやアンサンブル、そしてソロ、といったコーラスも出てくるぞ。「ハッピー・ゴー・ラッキー・ローカル」でプレーヤー達が12小節のブルース形式を用いて醸し出すのは、アメリカ南部をガタゴト走る列車の姿だ。駅を出発し、途中駅を通過して、その先へと旅を続けてゆく、そんな列車の姿を聞いてみよう(CD57曲目)。 

(語句と文法:数字は行数) 

20.When you listen to “Happy-Go-Lucky Local,” you will hear the musicians play the sense of a train rambling through the South「ハッピー・ゴー・ラッキー・ローカル」を聴くと君はミュージシャン達が南部をガタゴトと走っている列車の雰囲気を耳にするだろう:知覚動詞+O+原型不定詞(hear the musicians play) 不定詞(to create) 現在分詞(a train rambling) 

 

ソナタ形式は、主題提示部・展開部・主題再現部、から構成されている形式だったね。それから、32小節形式は、別名AABA形式とも言ったね。あとは、コーラスフォーマットに変奏曲、そして12小節のブルース形式、と見てきた。音楽を作曲する人達も演奏する人達も、ここで見てきた五つの形式を使って、素晴らしい様々な音楽を次々と世に送り出してきているんだ。中身も、カタいものから軽いものまで色々とね。色々な種類の音楽をたくさん聞いて、こういった形式を聴き分ける練習をしてみよう。楽しむことが出来る音楽の幅が、今よりもっと豊かに、もっと様々広がってゆくだろう。その時、色んなことが分かってくる。様々なお音楽について、その面白さ、個性、そしてすべてに共通するものがね。プロコフィエフ交響曲しにろ、ガーシュウィンの歌にしろ、エリントンのブルースにしろ、ね。 

(語句と文法:数字は行数) 

[p.90,1]Composers and musicians have played with these five forms to create a rich, varied array of music, from the serious and noble to the lighthearted and funny作曲家達とミュージシャン達はこれら五つの形式を使って演奏しそして豊かで変化に富んだ一連の音楽作品を創り出した。それらは真面目で高貴なものから軽妙で可笑しなものまでだ:the +形容詞(the serious and noble) 

 

(90ページ) 

 

一番大切なことは、とにかくかかってくる曲を楽しむこと!コンサートに行ってみよう。図書館でCDを漁ってみよう。そこで耳にする曲の、形式を理解して、主題が出たり入ったりするのを聴き分けるんだ。ま、もし全然できなくても気にしない!ノリを楽しんで欲しい。どんな音楽であってもね。 

 

次回、第9回は、先に第4章の出だしから見てゆきます。