英日対訳ミュージシャンの本

ミュージシャンの書いた本を英日対訳で見てゆきます。

No such thing as a jazz sound:エリス・マルサリス(Ellis Marsalis)

ウィントン・マルサリスのお父さんで、名ピアノ奏者のエリス・マルサリス(故人)の言葉です。息子が「僕の音って綺麗すぎて、ジャズには合わない?」との問いかけに、応えたものです。

 

I remember one time I asked my father if my sound was too clear to be a jazz sound. 

He said, “Man, what's a jazz sound?” 

“You know, like Pops.” 

“Pops's sound wasn't clear? There's no such thing as a jazz sound. There's just a sound.” 

 

僕はある時父に、自分の音色がジャズを吹くにはクリア過ぎるかどうか訊ねたことを覚えています。 

父が言ったのは「そもそもジャズの音色って何だよ?」 

「だから、ルイ・アームストロングの音色とかだよ。」 

「ポップスの音色はクリアじゃなかった、ってのか?大体、ジャズの音色なんてものはないだろ。あるのは『音色』だろが。」